この低価格ソフトがクーデレ面白い!

エロゲ
さかしき人にみるこころ【美少女ゲームアワード2008 ロープライス賞金賞受賞】

 これはおもしろかった。

 主人公は生まれつき八方美人でだれからも嫌われない生き方を志す少年、匂坂一重。ある日、かれは図書館で偶然に出逢った少女真柄亜利美から、「あなたのことが嫌い」と断定される。

 見知らぬ女の子からいきなり罵倒されて困惑する一重だったが、なぜかそのひと言で彼女に惹かれるようになる。そして、亜利美の親友である「どんちゃん」こと紀子の協力を得ながら、亜利美を「落とす」ために作戦を練りはじめるのだった……。

 というのが、だいたいのあらすじ。DL販売で3080円の低価格ソフトであるため、攻略可能なのは亜利美ひとりだけ。

 脇役のどんちゃんやその妹の真路乃も良い味を出しているだけに、もったいなくないこともないですが、とりあえずこの作品で存在するのは亜利美ルートのみです。

 だから必然的にツンデレシナリオになります。で、これがなかなかおもしろかった。八方美人の主人公、一重が良い味出している。

 どんなことでも知らないとはいえないEKC(えーかっこしー)回路を心に装備した一重と、博学の亜利美。ふたりはさまざまな雑学を競いあいながら次第に親しくなっていきます。

 作品的には「クーデレ」がテーマらしいけれど、これは言葉の使い方を間違えているような気がしないでもない。普通にツンデレですね。

 主人公のキャラが立っていることもあって、何というか、白泉社系の少女漫画でも読んでいる印象の作品です。津田雅美とか、そっち系。

 プレイしていて印象的だったのは、亜利美が一重に好意を抱くにつれ、亜利美のうんちくの調子が変わってくること。自慢げに知識をひけらかすことに変わりはないのですが、だんだんその調子が親しげになってくるんですよね。声優さん、巧いなあ。さすがプロ。

 あと、亜利美にひと目惚れした一重がいろいろと作戦を練って接近していく辺りも好印象。何もしないでも自動的に女の子に好意をもたれるシナリオよりは、ぼくはこっちのほうが好みだなあ。

 そういうわけで、全体的に見ると、3080円という価格では損しないくらいよくできていると思います。途中ではさまるアイキャッチなんかもかわいいし、ぼく好みの作品。甘いツンデレラブコメ好きには文句なしにお奨め。

 とくに「ここが泣ける!」などのセールスポイントはありませんが、普通のラブコメとして普通に楽しめます。あ、えちいシーンは長いです。初めてでここまでやるかというくらい長い。

 欠点としては、攻略ルートがややこしいことが挙げられるかな。これからプレイするひとは初めから攻略を見てクリアしてしまいましょう。

 あと、低価格ソフトなので、音楽は前作品の使いまわしらしいです。しかし、このソフトしかプレイしていないぼくには関係ないので、とくに不満はありませんでした。

 そしてもうひとつは結末が微妙かな。この結末はどうかと思わないこともない。ま、それも含めてツンデレ好きにはわりとお奨めの作品。

 大長編ソフトにうんざりしている向きに送る一作です。もっとこういう作品増えないかな。

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